
社会福祉法人長興会は、昭和58年9月法人認可を受けて、昭和59年4月県内で最初の民間の身体障害者療護施設長光園(現定員52人)を開設して35年になります。
開所当時の利用者は若く平均年齢35歳ぐらいでしたが、毎年加齢して今は平均年齢も59歳となりました。
この間、障害者福祉施策も施設福祉から地域福祉へと大きく変遷して参りました。昭和56年の「国際障害者年」を契機に様々な障害者施策が推進され、施設福祉から地域福祉へ、措置制度から支援費制度、さらには障害者自立支援法、障害者総合支援法と、目まぐるしく移り変わって参りました。
この間、社会福祉法人の役割も、福祉に対するニーズが多様化・複雑化するなかで、利用者の生活支援はもとより、高い公益性と非営利性を備え、他の事業主体では対応が難しいさまざまな福祉ニーズを充足し、地域社会の力を高めていくことに貢献していくことが期待されてきました。
長光園も施設入所支援、生活介護(デイサービス)、短期入所、居宅介護サービス、自立訓練、総合的な相談支援事業等多角的な取り組みを展開して参りました。特に、地域福祉サービスの拠点として、また、地域に開かれた中核施設を標榜し、地元小中学校、子供クラブ等との交流や、社会福祉協議会、地元公民館、小中学校主催の各種行事等には積極的に参加して参りました。
これらの活動は、施設と地域が支え合う暖かい環境を共有しながら、利用者一人ひとりの個性が生き生きと発揮できる生活の場となってきていることを実感しております。
利用者支援に対しましては、長光園を利用されている利用者はそれぞれです。社会の一員としてまた地域の一員として安心して生活を楽しみ、「生まれて良かった。生きてきてよかった。」「長光園で生活してよかった。嬉しかった。」と言って頂けるような支援を目標に職員とともに努力して参りました。
これからも、我々職員の都合に合わせた画一的な支援をするのではなく、利用者各人の身体、健康状態を観察し、この人にはどの様な支援が必要なのか。どうすれば満足していただける支援ができるのか。精神状態や健康状態はどうなのか。利用者ひとりひとりの身体の状況に沿って、その人に合った支援策を職員全員で考え、利用者ひとりひとりを主人公として、人格と尊厳を尊重し、利用者を中心とした利用者本位のサービスの提供を職員・協力者と共に目指して参ります。
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